2023年のJ2リーグ並びにJ1昇格プレーオフが終わったので、今シーズンの感想を簡単に書きました。
感想
2023年シーズンは、前シーズンから伊藤監督が継続でスタートしました。郷家選手や林選手など新戦力の選手も加わる中、継続性という部分含めて期待感が高まっていました。
直接練習を見学できていたわけではないのすが、監督のインタビューや報道などによると、前シーズンの反省から失点を少なくするということで守備に力を入れつつ、可変システムによる戦術をとり入れて浸透させていくことが軸になっていると感じました。
さて、シーズンが始まってから、2月・3月の対戦相手を踏まえると、負けなし(引き分けはあり)で終えるものと思っていましたが、そう甘くはなく、J2昇格組のいわき、下位の金沢に敗れてしまいました。ここで勝ち切るというのが必要だと思っていただけに、痛いというのが正直なところです。
前半の入りが緩い時が散見され、失点後の後半は立て直すという試合を見ていて、監督の修正力というのはあると理解したものの、前半をもう少ししっかり戦ってほしいという思いで観戦していました。
4月からは前年J1の清水や長崎、岡山といった上位陣との対戦も始まり、勝ちきれない試合が続き、合わせて、J2昇格組の藤枝と水戸に負けます。ほぼ毎試合失点している状況になっていたベガルタに対して、シーズン前に話していた守備を整えることに関しての完成度が高くないように思い始めました。
一方、5月に入り、みちのくダービー以降、大宮戦で引き分けや天皇杯を挟みつつも6戦無敗(うち5勝)と、成績が上向いてきたので、このまま前半戦のスパートをかけてもらいたいところでした。やはり、ダービーで勝ったことが自信につながり、転機の試合だったことを改めて思いました。その前の水戸戦では正直何もできておらず、そこから修正できたことは良かったと思います。GWの最終日に雨で寒い中、虚無を味わったことは忘れません。。
この時はしっかり追加点を奪えるようになったことが大きいと思います。5月までで複数得点で勝利したのは群馬と甲府の2試合のみで、そのほかは追いつかれての同点や追いつくこともできずに敗戦という試合だったので、勝ちきることができるようになってきたのかなと感じていました。
しかし、磐田戦から崩れてしまいます。これはサポの話もあると思いますが、全体として、うまく戦えてない印象を受けました。さらに下位の山口にも敗れ、現地で観戦した身としては選手も辛そうな感じでした。
前半戦は8勝6分7敗、得点27、失点24ということで、1試合平均1.1失点していることになります。1点/試合以下を目指す中で複数失点の試合があり、守備の改善が求められる状況でした。また、簡単な失点が多く、意思疎通の部分、セルフジャッジ、奪われてからの戻るのが遅い時があるなど課題が多くあるように思いました。得点の部分は2点/試合以上になっていないため、すごく単純な話をすると、失点を上回ることができないと勝ち試合を多くすることはできません。(あくまで単純化した場合)
そして、後半戦。正直、苦しい時期が最後まで続きました。前半の終わりが良くない状況で迎えたみちのくダービーで4失点での敗戦、その後のウィークデー開催の清水にも3失点で敗戦となり、重苦しいムードが漂いました。守備の立て直しを図ってほしかったのですが、難しいもので失点するとそこから崩れるように失点が重なる負の連鎖が続いていました。
下位の栃木に勝てず、天皇杯の名古屋戦を最後に監督が退任します。報道などでは監督交代が遅いという話も出ていました。確かに6月の戦いは相手に分析もされ、得点力もなく非常に厳しい状況でした。ただ、直近のベガルタに継続性はなく、監督を変え続けているこの状況で良いのか?という思いもありました。J1昇格を至上命題としているクラブとチーム事情での差と言いますか、ズレがあったんでしょうか。ネットでも夏に監督を変えて、昇格したところですぐ落ちるのでは?という疑問視している方もいました。
監督交代後、夏場のベガルタはとても苦しく、6月の東京V戦以降、リーグ戦は10戦以上未勝利が続きました。夏の移籍で長澤選手、齋藤選手、松崎選手が加入し、良いアクセントとなり、試合の流れを良くしてくれる場面が多く見られましたが、唯一勝てそうだった藤枝戦も相手10人に対して追加点を奪えず、結果追いつかれて引き分けでした。そう簡単にうまくいかないんだな〜と思いました。
ようやくトンネルを抜けたのが、8月の大宮戦で、これもアディショナルタイムまでは下位の大宮と互角の戦いでどちらに転ぶかわからない試合でした。その状況までになってしまったという現状を見つつも、アディショナルタイムの得点で勝利することができて、一番の薬になったのは間違いないと思います。その後、上昇気流に乗ると思いましたが、残念ながら9月の3連敗が響き、残留争いに巻き込まれてしまいます。前半戦の貯金があったからこそ、生きていけましたが、J3降格という現実を突きつけられました。
勝てない状況もありましたが、秋になり、徐々に対人への強度、ボール奪取、フルスプリントで戻って守備をするという他チームでは当たり前のことができるようになってきたと感じました。これまでは、ボールを奪われた後はどうも他人任せ感が強く、またボールを奪われる機会も散見されましたが、強度が高くなり、試合中に自分達のやりたいことが多くなったと思いました。
ただ、上位陣相手には、完成度の差という部分が試合に現れ、相手の方が上を行き、最終戦の町田とその前の長崎には力の差を見せつけられました。
後半戦は4勝6分11敗、得点21、失点37で前半戦より失点が多くなり、また監督が変わってから成績は上向きませんでした。この失点の多さが非常に厳しくさせましたが、同時に得点力不足が気になりました。FWの怪我というのもありましたし、連携面もうまくいっていないように感じていました。また、選手のインタビューでもありましたが、勇気を持って中に入り、シュートを打つというシーンが少なく、外で回して、ロストする場面があり、勿体無いと感じていました。
後半戦で特に感じたことは、夏場に獲得した長澤選手がキープレーヤーになってくれた点です。試合を落ち着かせるプレーや一発鋭いパスを入れるなど、要になっていました。ただ、90分プレーしてもらいたいところで、交代になるため、長澤選手と同じレベルの選手がもう一人欲しいと思った次第です。
そして、今シーズンを通して成長していると感じたのは鎌田選手ですかね。ボールを握ると相手2−3人に囲まれても時間を作り、抜け出して前線にボールを供給でき、ボールを奪われないようになっていました。ボールを持つとワクワクするのは、鎌田選手とジョージ選手かなと思っています。
最後に、最終戦でゴールを奪った菅原選手は希望だと思います。出場した試合は少ないですが、リーグ戦並びに天皇杯でゴールをしっかり決めています。
今シーズンは終了しました。順位表を見たくない時期もありました。ただ、その中でもできるだけ現地に赴き、選手をサポートする形で応援してきました。過去、J2にいた時とサポの状況も変わっている中で、色々と苦しかったシーズンだったのではないでしょうか。現状、クラブは無くならないので、引き続き来シーズンも応援していきます。また、庄子GMが本格的に動き出すこと、また森山監督が就任したことでどのようなチームになっていくのか、シーズンオフも楽しみたいと思います。
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