盗聴が不可能と言われている量子暗号についてお話しします。
とその前に同じ量子力学の原理を使用している量子コンピューターについて準備運動として、説明しましょう。
現在広く使用されているコンピューターは、あらゆる情報を「0」か「1」の2種類を組み合わで表現する仕組みとなっています。
この情報の基本単位をビットと呼んでいます。
2種類の組み合わせですが、ビットを2つ使えば2ビット、4つで4ビット、、、と表現ができる。
ただし、一つのビットで一度に表現できるのは1か0のどちらかです。
では、量子コンピューターは、、量子ビッドという概念を使います。
量子力学のミクロな世界では、0か1か決まっておらず、両方の可能性が共存しているという、重ね合わせ状態が存在します。
これを利用して、量子ビッドは0と1の両方の可能性を同時に表現できるのです。
重ね合わせ状態にある量子ビッドを観測すると、いずれか一方が決まるということになります。
このことから、10量子ビットがあれば、2^10=1024通りの可能性が同時に表現でき、通常のコンピューターで1024回処理していた計算が、1回で処理できるようになります。
ただし、一回の計算で1024通りの計算結果が得られるわけではなく、あくまで一回で得られる計算の答えは最終的に一つとなります。
計算速度が早いということになるのです。
準備運動が終わったところで、次は量子暗号についてみていきましょう。
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