みなさん、突然ですが、チューリップはご存知ですか?
突然すぎましたね、今回は皆が知っているチューリップの話をしましょう。と言っても、花の話をするのではなく、投資に関する話です。雑学的な面が強いですが、歴史に学ぶということも必要なので、興味がある人は読んでみてください。
世界初のバブルはチューリップ?
みなさんは、株式や不動産などに投資をしているでしょうか。日本では、1990年代に入ったばかりのタイミングで、バブルが崩壊したということは知っていると思います。
ただ、このバブルは、過去に何度も起こっているのです。そして、世界最初のバブルがチューリップ・バブルなのです。
チューリップと言っても、相場はどのくらいか?と質問されて、すぐに答えられる人は多くはないのではないかと思います。私もその一人ですが、、
ただ、チューリップの球根が年収の10倍であった場合、買いますか?
まず、買いませんよね。その程度の感覚は持ち合わせていると思います。しか〜〜し!
1600年前半ではそれが当たり前の時代がありました。そして、それはオランダで起こっていたのです。
チューリップ・バブルのあらまし
1600年に入り、オランダはスペインから独立し、一つの国としてスタートしました。
※独立戦争の背景などは、世界史の専門に譲ります。
オランダでのチューリップは、トルコから球根を持ち帰り、オランダの肥えた土壌で栽培されたのが始まりです。この国の土壌は大変良いものだったそうです。
オランダでは、独立後に経済が活発となり、住宅などの価格が上昇し、経済的に裕福になっていきました。その結果、人々の生活が豊になり、資産家などの間で、チューリップが観賞用植物として流行していました。
チューリップは、様々な色をしています。現在は、そのメカニズムはわかっていますが、当時の人たちからすると、植えた後、順調に花が咲いた時にしか色を確認できませんでした。
※球根がウィルスに感染することにより、突然変異を起こしやすく、美しい色や模様の入ったチューリップが咲きます。
そうなると、、、みなさんが想像するように、配色が珍しいチューリップが現れ、その球根はレアということになります。そうなると、その球根の価値は、、上がりますよね〜。
資産家など一部のお金持ち以外の一般人は、この球根で一儲けしようと考えます。当たり前ですよね、いい球根であれば高く取引できるので、儲けることができます。
この儲け話が噂を呼び、オランダ中でチューリップブームが広まり、チューリップの価格は高騰していきました。
そして、先に話した通り、当時の年収の10倍の値が付く球根もあるほどでした。
しかし、1637年に突如、チューリップ価格の暴落が起こります。
それは、、、隣町でチューリップの買い手が付かなくなったという「噂話」です。
結果、チューリップ・バブルは終わりを迎えたのでした。
歴史から学ぶこと
このチューリップ・バブルは世界最初のバブルです。過去から、バブルは起こってきました。私たちは、歴史から学ぶべきことがあると思います。
それは、、、噂話には注意が必要であるということ!
まずは、球根で一儲けしようと企む人が増える=転売目的で取引に参加する人が増えると、商品に全く価値を感じない人たちの影響で、金額だけで投資が始まります。
多くの人が参加しかつ、取引数が多くなると、価格が上昇してきます。先行き見通しが明るい状況であれば、こぞって参画し、より価格が上昇します。要は需要と供給のバランスが良くも悪くも取れているということ。
しかし、単純に調子が良さそうだからと言って、皆が参加した結果、価格は跳ね上がっている状況になっています。それでも、先行き見通しがよく、儲けている人がいるので、球根の数に対して、より多くの人が売買をしてくるため、価格がより上がります。
このバブルのキーポイントは、価格上昇時にでた「噂」です。
この噂が発端で、価格が急落しました。
では、この噂がでた理由は?ということですが、当時から現在まで生きている人はいないので、憶測の域を出ませんが、「価格が高くなっているので、そろそろ、売りに移行する」という人が出てきて、買い手が付かなくなるのではないか?という状況になることが予想されたためと考えられます。
別の視点では、集団心理的な面もあろうかと思います。現在のようなリアルタイムでのトレンド分析などはできないにしても、相場は知ることができたと思います。高騰しすぎていると感じた人が、人伝いに話が広まっていけば、間違いなく売りが多くなって、急落することも考えられます。
以上のように、イケイケドンドンの状況だから、参加してみようという人が増え、価格が上昇した結果、最終的に噂話で急落したと考えられます。
どうすれば良いのか
この歴史は、何も株などの投資に限った話ではないと思っております。
自分の考えをしっかり持って、行動すれば、たとえ、チューリップの売買に参加したとしても、大きな損失を出さずにフェードアウトが可能ではないかと思います。
では、自分の考えとは?
それは、各案件ごとに、必ず調査、勉強を行い、情報をしっかり持ち合わせた状態で判断していくことです。これは、投資に限らずに、物を購入する時、行き先を決める時、働く先を決めるときなど、多くの場面で使うものと考えます。
投資の話で言えば、このチューリップの一件以外にもバブルが起きています。ということは、もし、価格が高騰し、過熱になっているように見える時は、過去事例を調査してみて、引き際を考える必要があるということです。
「なんとなく」、「ノリで!」、「噂で流れてきた」などということで動いていれば、痛い目を見ると、このチューリップの歴史は語っていると思います。
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