今回は、投資で一番大切な20の教えの一部を紹介します。
サイクルに注意を向けよう
投資の世界に長くいる人は、すでにお気づきと思います。長い目でトレンドを見ると、大きくサイクリングしていることに気づきます。
個別銘柄よりも、日経平均やダウ、S&P500を確認するとよくわかります。
投資の世界に確実と言えることは少ないが、このサイクルについては、確実なことが言える。
原則1;ほとんどの物事にはサイクルがあることがやがて判明する。
原則2;利益や損失を生み出す大きな機会は、周りの者が原則1を忘れた時に生じることがある。
という原則が確実に言えることです。
ほとんどの物事は一本調子に進むことなく、上昇もあれば下落もあります。
機械のように一定でない理由は、投資の世界では企業の業績や金融緩和などの定量的な判断以外に心理面も寄与するからです。
人の心理は、コントロールが難しく、外乱ですぐ変化が出てきます。
このサイクルに気づくかどうかは、投資するタイミングを見極めるためにも重要になります。
ただし、ドルコスト平均法でひたすら定期的に愚直に購入する場合は、サイクルの影響は大きくありません。
個別銘柄を購入する際には、今の状況および今後の状況をしっかり考えた上で投資判断をしていくこととなります。
具体的な例として、アメリカでは2000年に入り、ITバブルがあり、その後、2008年にリーマンショックが起きました。
長期トレンドを見ると、バブル後に上がっていた株価(指数)は上昇しましたが、リーマンショックで下落しました。しかし、金融政策や諸外国の経済状況からまた上昇に転じました。
2010年以降も中国との貿易戦争など上昇と下落を繰り返しつつ、ダウ平均やS&P500指数などは右肩上がりになっています。
過去を振り返ると、サイクルが起きなかったことはなく、皆が忘れた時にこそ襲ってくることがわかります。
従い、サイクルの存在を無視してこれまでのトレンドを未来に当てはめるのではなく、好調な企業も何らかの影響で下落する、要はサイクルが存在することを前提に投資判断をするということになります。
サイクルがなくなることはないと自分に植えつけていければ、判断を誤ることもすくなるかもしれません。
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