事後情報効果

早速ですが、、、こんな経験ありますか?

人の記憶は曖昧

テレビの刑事ドラマや推理小説では、事件の目撃者の証言が正しいという前提でストーリーが成り立っています。

事件等を目撃して、時間が経って少しずつ曖昧になったことありますか?

これは、、、別に病気とかではないんです。

人の記憶とは、曖昧であるということを提唱したのが、アメリカの認知学者、エリザベス・ロフタフです。

ロフタフは、人の記憶は固定されておらず、あとから入ってきた情報によって変化するものだと考え、「事後情報効果」と呼びました。

ロフタフの実験では、質問の表現で記憶が変わるということがわかりました。

実験はシンプルで、交通事故の映像を被験者に見せ、1週間後に事故の内容を思い出してもらうというものです。

映像を見た被験者に対して、①「どれくらいの速度でぶつかったと思うか?」と②「どれくらいの速度で激突したと思うか?」という質問をした2つのグループに分けました。

後者では、車の衝突の激しさを際立たせる表現の質問をしたことになります。

1週間後に交通事故の映像で、車のフロントガラスが割れていたか?という質問をすると、上記の①より②の質問をされたグループの方が、フロントガラスが割れていたと回答した人が2倍多かったという結果になりました。

ちなみに、交通事故の映像ではフロントガラスは割れていません。

これらのことから、質問の仕方によって、人の記憶というのは変わってしまうということがわかりました。

ということで、実際の捜査では、「ひき逃げをした車は青色でしたか?」というより、「ひき逃げをした車は何色でしたか?」というような記憶が変わらないような工夫をして質問するようです。

交通事故の例であれば、ドライブレコーダーという手段がありますが、全ての事故で適用できるかと言われると、難しいですよね。

ただ、自分たちは記憶が変わってしまうということを知っておけば、今ではスマホのメモ機能ですぐメモしておくなどできるかと思います。

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